8/28(土)電子工作ワークショップを開催しました!

【中級】タッチでピカッとライト

はじめに

身の回りで使っている家電で最近はスイッチがないものもありますね。タッチスイッチとも呼ばれています。

しかし、スイッチとは何が違うのでしょうか、今回はその一例を皆さんの手でつくっていきましょう!

電子工作キットについて

今回の電子工作キットは下記メルカリショップで販売しておりますので、ぜひ購入してみてくださいね。

-メルカリ準備中-

注意事項

作成するにあたり下記内容を気を付けてください。

 部品はとがっているものもあるのでけがをしないよう気をつけてください

 説明書に沿って進めてください。

 もし不明点などございましたらTwitter、もしくはお問い合わせフォームからご連絡ください

以上のことを守って楽しくすすめていきましょう! 

つくってみよう! 

はじめに部品がちゃんとあるか、確認をお願いします。

ブレッドボード

部品を穴に差し込むだけで回路を作成できるから、実験や試作などに便利だよ。

図 1 ブレッドボード

電池ボックス

電池を入れるケース。電池を入れる時は向きに注意してね。

図 2 電池ボックス

電池

単3電池を2本使うよ。

図 3 単3電池

LED

ライトのメインの部品ですね。最近はLEDがライトでよく使われていますが、LEDは何の部品の仲間になるのか知ってるかな?

図 4 LED

抵抗器

電流の流れを制御するためにつかう部品だよ。授業でも「オームの法則」で使うあの抵抗器はこんなお団子みたいな形なんだね。種類は2種類あるから間違えないようにしてね!左から68kΩ、470Ω、100Ωです。

図 5 抵抗器

ダイオード

電流の向きを制御する部品だよ。

一方通行にする部品だから接続する時に向きに注意してね!

図 6 ダイオード

トランジスタ

キャッチした信号を大きくするよ。今回は3種類つかうよ。

PNP、NPN、FET-Nの種類だよ。

図 7 トランジスタ

電解コンデンサ

電源を安定させるために使うよ。白い線が描いてある方が-側になるよ。

図 8 電解コンデンサ

ジャンパー線

部品に電気を通すために使うよ。いろんな色があるね。

図 9 ジャンパー線

アルミ缶

図10 アルミ缶

大きさも高さもちょうどいい感じのアルミ缶です。(何の基準?)
中に作った回路を入れられるように上は開けています。

ちょっと切り口が気になるかもしれませんが、”トッパー”で開けているのである程度は安心しておつかい戴けます。

アルミ皿

図11 アルミ皿

LEDを取り付けたときに光を反射させるための材料だよ。

アルミテープ

これがセンサーの役割になる部分だよ。アルミホイルにテープがついている感じだね。

(アルミだらけだね)

セロハンテープ

各部品を固定するためにつかうよ。

紙やすり

アルミの内側は実はフィルムがついているので、少し剝がさないといけないんだ。

ということで用意したよ。この紙やすりは耐水ペーパーと呼びます。

LED接続配線

LEDとブレッドボードを接続するよ!

銅箔つきの配線

この部分がアルミ缶とセンサー部分を回路に接続するよ。

部品の確認

部品はすべてありましたでしょうか? もし無いようであればTwitter、もしくはお問い合わせフォームからご連絡いただければと思います。(特別な部品は無いため個人で購入し用意することも可能です。) 

では、下記手順に沿って組み立てていきましょう!! 

組み立ててみよう 

部品はすべてありましたでしょうか? もし無いようであればTwitter、もしくはお問い合わせフォームからご連絡いただければと思います。(特別な部品は無いため個人で購入し用意することも可能です。) 

では、下記手順に沿って組み立てていきましょう!! 

1.センサー入力部分のダイオードをセットする

ダイオードは向きがある部品だからブレッドボードの穴にさす時は向きを気をつけてね!

ガラスの筒の部分に黒い線で一周しているのが片側にあるね。こっちにある端子を”カソード”というんだよ!もう一つは”アノード”とよばれているよ。

3つのダイオードを写真のように挿入するよ。

始めはセンサからの信号を受けるところだよ!この図では左に黒い線がきてるよ

次に電源に接続するダイオードだよ。

この図は電源の+に、

つぎの図は電源のーに接続するよ。

ダイオードの向きとブレッドボードにさす位置に気を付けてね。

3.トランジスタをおく

トランジスタは文字が印字されている面に気をつけてブレッドボードにさしてね!
ここでのトランジスタは2SA1015と2SC1815です。
この図は2SC1815をさしているよ!!

つぎの図は2SA1015をさしているよ!!

4.出力部分のダイオードをおく

トランジスタから出力される信号をこのダイオードで制御するよ。これも向きをきを付けてさしてね!

3.電解コンデンサをおく

丸い筒型の部品だね。足の長さが違うけど、長い方が”+側”になるようにするよ。今回は足の長さを揃えて使うよ。

・・・そうすると向きがわからないのではと思うかもしれないけど大丈夫!
丸い筒の側面に白い線があるね。これが印刷されている方が、”ー側”になるようにするよ。

写真をよくみて部品をブレッドボードにさしてみよう! 

といわれても片方の足が長いのでそのままではうまくさすことができませんね。
足が長い方がダイオードにつながるようにさすよ。
足が短い方に合わせて”ニッパー”を使って長さを揃えてね。

ニッパーを使って足を揃える時は切った針金の方が飛ばないように針金を片方の手でつまんでからニッパーで切ってね。

そろえたらブレッドボードにさしてみよう。白い帯が左に描かれているよ!

4.抵抗器をおく

この部品は串にささったお団子みたいな形だね!この部品は向きは無いけど、4本の色の線が印刷されているね。これで種類がわかるんだよ。
写真をよくみて部品をブレッドボードにさしてみよう!

始めに100Ωをさしてみよう!

次に470Ωをさしてみよう!

5.トランジスタをおく

このトランジスタはLEDの明るさをちょうせつするためにつかうよ。ここでのトランジスタは2N7000です。まちがえないようにしてね。
トランジスタの真ん中と100Ωのささっているのをあわせよう!

6.抵抗器をおく

ここで抵抗器をこのようにまげて長さをお団子化rあ1cm

こんな感じにしてさしてみよう!

7.ジャンパー線でつなぐ

いろんな色の線があるね!この色は特に配線を間違えないようにするためのものだよ!
同じ色の線だと、ブレッドボードのどこにさした線なのかわかりにくくなるから、せっかくならカラフルにしてみよう!写真をよくみてさしてみよう!

始めに、電源の+とダイオードを接続するよ!

次に、+端子と470Ωとトランジスタの足がささっている穴をつなげよう!

次にマイナスの端子とコンデンサーの白い帯の穴をつなげよう!

次に、マイナスの端子とトランジスタ(2N7000)の左側をつなげよう!

次に、マイナスの端子とダイオードをつなげよう!

次に、LEDを取り付けるためのジャンパー線の冷たい色をトランジスタ(2N7000)の右につなげよう!

次にLEDを取り付けるためのジャンパー線の暖かい色を470Ωの穴の列につなげよう!

次にアルミ缶へ接続する+端子をダイオードの+の場所につなげよう!

最後にアルミ缶のセンサに接続するジャンパー線を一番はじにつなげよう!

8.電池ボックスをつなぐ

電池ボックスから伸びている二つの線をブレッドボードにさしていくよ!
赤い線の方が”+(プラス)”、黒い線の方が”ー(マイナス)”だよ。
写真をよくみてさしてみよう!

電池ボックスとスナップ端子の向きをたしかめよう!

接続する方向に線がはさまらないようにして電池ボックスにさしこんでみよう!

これで電池ボックスとの組み立ては完了!
プラス端子とマイナス端子をブレッドボードのプラスとマイナスに注意してつなげよう!

9.LEDをつなぐ

ジャンパー線の中で片方が四角い箱になっているものがあるね。

この箱はLEDの足が入るようになっているよ!これにLEDをさしてみよう!LEDの足が長い方と短い方があるから向きを間違えないようにしてね!

長い足の方を暖かい色(赤・白)の線、短い方を冷たい色(青・黒)の線になるようにつなげよう!

写真をよくみてさしてみよう!

10.回路を確認しよう!

ここでもう一度写真をかくにんしよう!

・挿入している穴の位置が違っている
・ジャンパー線のさしている位置が違っている

こんなことがあるかもしれません。一部でも違うとうまくうまく動かないから注意してね

11.電池を入れる

単3電池を2本電池ボックスに挿入します。
ばねの方に電池のマイナスが来るようにして強く押しながらボックスの中に入れよう!

2本とも同じ手順で入れていこう!

12.どうさをかくにんする

銅箔が出ているジャンパー線があるね。この線をつまんでみよう!
すると、LEDが明るく光るよ!!

注)ここで動作がしなかった時は手を挙げてください。

動作の確認が出来たら、電池のボックスのマイナスの端子をブレッドボードからはずそう!
そして、部品の足の長さを短くしよう!部品の長さは1センチ位にしてね。そうすると写真のような感じになります。

こんな感じで全ての部品の足の長さを短くしていくよ!
全体の作業が完了するとこんな感じになるよ!

13.アルミ缶にアルミテープを巻く

写真のようにアルミ缶にアルミテープを巻いて見よう!

14.アルミ缶の内側をやすりでこする

写真のようにアルミ缶の一部をこすってみよう!少し長めにこすってみてね!

15.LEDをアルミ皿の中にいれる。

アルミ皿の中心に穴を開けるために中心の位置をたしかめよう!

はさみで真ん中に穴を開けたら、セロハンテープで穴をふさぐようにはるよ!

16.テープで電池と回路をこていする。

ブレッドボードと電池を写真のようにたいらなめんをあわせて側面をセロハンテープで固定するよ。

17.アルミ缶の中に電池ボックスと回路を入れてテープで固定する。

ブレッドボードと電池を並べてアルミ缶の中に入れよう、そこに付いたら、セロハンテープでアルミ缶の中から出ないように貼り付けよう!

18.テープで銅箔ついた端子をやすりでこすった面に付ける

ブレッドボードから伸びるジャンパー線で銅箔がついているものがありますね。これの+側の端子をアルミ缶の内部でやすりでこすった部分にセロハンテープで固定するよ。

どっちのジャンパー線かわからないなぁ~という時は写真を確認してみよう!

19.アルミ缶のアルミテープ部分と銅箔のジャンパー線とつける

アルミ缶の側面に巻きつけたアルミテープとセンサー側の銅箔のジャンパー線をセロハンテープで固定します。

20.LEDの入ったアルミ皿をアルミ缶の中に入れてテープで固定する。

セロハンテープでふさいだ部分をLEDの足で突き刺して、LEDの根元までさしこんでおこう!

根元までさしこんだら、LEDが動かないようにセロハンテープでLEDの足とアルミ皿を固定しよう!

そして、ブレッドボードから伸びるLEDとの接続するジャンパー線につなげよう!長い足の方が暖かい色の線とつなげよう!

つなげられたら、アルミ皿を缶の中に押し込んでいくよ!この時にアルミ皿がやぶけないように優しく押し込んでいってね!

LEDが缶の高さより低い状態になったら、今度はアルミ皿の外側を指でアルミ缶の外側に沿うように広げていこう!

そして、外側をセロハンテープで一周するように固定するよ!

21.かんせいした作品のどうさをかくにんする。

さいしゅうかくにんだよ!!
アルミ缶のアルミテープ部分とアルミ缶の部分を持つとLEDが光るよ!
注)ここで動作がしなかった時は手を挙げてください。

 暗い所で照らしてみるといい感じの懐中電灯になります。(^^♪

お疲れ様でした。

今回作成してもらった回路はこんな感じでした。

 おうちの方にどんな仕組みで動いているか聞いてみよう!!

図 10 作品の回路図

おうちの方へ

タッチセンサーの入力は回路図の左端の”PIN2”が入力で、”PIN1”は入力信号としてしようしています。丸枠で囲まれている部品がトランジスタを示しています。2SC1815と2SA1015はコンプリメンタリーであることは有名であり、入力信号源をできるだけ大きくするためにダーリントン構成をしています。

この場合2SC1815と2SA1015はグリーンランク品であるので、直流電流増幅率:200~400です。直流電流増幅率が2段であれば掛け算で概算できますので40000~160000倍になります。とっても大きい値ですね。また、極性が変わるダーリントン接続をインバーテッドダーリントン接続と呼びます。終段はPNP型になるのでコレクタ側から電流が吐き出される形になります。本来ならば大きな電力損失を得られるとのことですが、今回は単にアンプとしての使い方です。

また、人体を経由して到達する電流は微少であり、握り方などによってリギングが発生します。そのため、ダーリントントランジスタから出力される電流はリップルが大きいものであり、それをローパスフィルタによって直流成分を抜き出していきます。また、トランジスタへの逆流を防止するためにダイオードを入力に挿入しています。

このフィルタを通過した電流はMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ・英: metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)に入力されます。このトランジスタは先ほど説明したトランジスタとは異なり、電圧で出力を制御します。そのため、コンデンサで蓄えられた電圧を元にLEDの電流を流します。LED挿入されている抵抗器はLEDの電流制限用のものです。

注意点としては、MOSFETは静電破壊(ESD:Electro Static Discharge破壊)を起こしやすい部品であるので、静電気を嫌います。今回は夏場なので、静電気の影響は少ないですが、今後扱い戴くにあたり、センサ部に電源に向けたダイオードで静電気などのノイズの混入を防ぎ、またアルミ缶での回路までの静電気が到達するのを防ぐことを行っております。(ファラデーゲージ)

それでも、せっかく作った作品は大切に扱ってください。

尚、電池交換は一度アルミ缶から回路を取り出して、交換を行ってください。その際にはまたセロハンテープが必要になりますので、ご用意の程よろしくお願いいたします。

お子様へのご説明お願いいたします。

なんで触れると点灯するの?

 実は、人の体は電気を流すことができるんです!といっても今回の作品はごく少量の電流ですので安心して下さい。そのちょっとの量の電流をトランジスタの部品で信号を大きくしてLEDを光らせているんだよ。

実は人間も電気をつかって動いているんです。といっても筋肉を”縮め”、”緩めろ”の命令をおくる時、頭の中で考えたりする時などにつかわれているんだよ。でも電池があってそこから流れるわけではなくて、体のイオン物質を使ってタイミングよく移動させることでバケツリレーみたいに電気を伝えているんだよ。※1

だからこそ電気が流れやすいようにできているんだね!

日常の生活の中では静電気で痛い思いをしたかたもいると思います。そんな静電気ですが、実は日常で役立つことがあるんです!これはなんとスマートフォンで役に立っているんです。

実はスマートフォンのタッチパネル※2は静電気で帯電させて、人が触れた部分だけ静電気が逃げるので、この帯電していない部分が”触れた”と判断するセンサーを使ってタップ、フリックをスマートフォンの内部に伝えてそれに合わせて画面を変化させるんだよ!(だから軍手をはめていると反応しないのか!)

また、静電気は日常生活の中でコピー機※3でもつかわれているんだよ!!

コピー機に入っているドラムを帯電させて、印刷したくない(白)部分に光を当てるとなんと帯電がなくなるんだよ※4ちょっとびっくりだね!そのドラムにトナーという色がついた粉をまぶすと静電気で粉が付く場所と付かない場所ができるね。そのドラムに紙を熱をかけて押しつけると粉が溶けて紙に移り、コピーされるんだよ!

日常生活の厄介ものは実は日常生活を支えている大切なものなんだよ!

※1:神経内の電気信号の伝達
参考:神経信号伝達メカニズム(軸索における) (fnorio.com)

※2:静電容量方式タッチパネル
参考:静電容量方式タッチパネルとは | NISSHA

※3:トナー式印刷機(レーザープリンター)
参考:レーザープリンターの動作原理について / 技術情報 | リコー (ricoh.co.jp)

※4:光電効果
参考:光電効果と光量子仮説 ■わかりやすい高校物理の部屋■ (sakura.ne.jp)

最後に

今回はタッチセンサの動作確認ができる電子工作キットでした。

電気が流れているというと少し怖い感じがありますが、ごく微少な電流であると様々な利用方法がありますね。

今回作成した電子工作キット以外にも様々な電子工作キットを販売しておりますので、気になった方はぜひご覧いただければと思います。