テスターの使い方?
ここではテスターの使い方について以下の内容を紹介します。
- 電圧を測定
- 電流を測定
- 抵抗を測定
以上の内容を説明します。
デジタルテスターは数値が表示されますが、アナログテスターはちょっと読み方が変わるので注意が必要です。
電圧を測定
テスターのレンジを測定する種類の電圧レンジに合わせます。
・交流回路上の部品を測定する場合は“ACV”又は“~”のマークがある電圧レンジ
・直流回路上の部品を測定する場合は”DCV”又は“-”のマークがある電圧レンジ
を確認します。
使用する電源電圧より高いレンジに合わせます。(よくわからない場合は最大レンジに合わせる。)
測定してみて、針が読み取れる範囲になければ、一つ低いレンジに合わせます。
例えば、30V→12V等
針が読み取れる範囲になったら読み取りを行います。
この時に、選択しているレンジを確認します。ここでは12Vレンジを選択しています。
目盛りにいくつかの種類がありますが、どの目盛りを使用すればよいのでしょうか?
まず、目盛りの最大値が、各レンジの最大値と対応しています。目盛りを見ると3種類あり、レンジに対して、何倍かさせてあげれば一致します。
次に、針が示している箇所を確認します。
この写真ではうまく撮影できていませんが、銀色になっているところが鏡になっていて針が反射しています。
目盛りを読み取るときは、鏡に映った針と実際の針が一致するときに読み取ることで真上から読み取ることができようになります。
真上から読み取ると針は4の表示から4目盛り目を示していました。
これより、12の目盛りで、4~6の間に10目盛り存在しているので、
2Vを10目盛り→1目盛りあたり0.2V
となります。
測定した電圧は、
4V+4目盛り×0.2V=4.8Vとなります。
これで電圧の測定の説明は終わりです。
電流を測定
電圧の測定である程度感覚的にわかると思いますが、
電流の測定は少々注意が必要になります。なぜでしょうか?
それは、並列に接続してはいけない!!
というのは、電流計は流れを測定するため、電流計が持っている抵抗値は非常に小さいです。そのため、並列に接続するとその回路をショートさせることをするのと等しくなります。幸いテスターにはヒューズが入っているので、火災にはなりませんが、ヒューズが切れて測定ができなくなります。(ヒューズを交換すれば継続できます)
テスターで計測する機会としては基板に挿入するモジュールに流れる電流を測定することが多いでしょう。
使えなくなったテスターの多くはこの電流測定で破壊されています。
ちなみにレンジの感じはこんな感じです。このテスターは直流のみ測定になります。大きいレンジに合わせて、測定ができなければ一つ低いレンジに合わせます。
例えば、30mAにレンジを合わせていた時に測定して先ほどの目盛りだった場合を測定します。
目盛りは100~150の間に10目盛りとなります。
100→10mAとすれば、10mA~15mAと読み取れます。
目盛りから1目盛りあたりは、
5mAを10目盛りなので、1目盛り0.5mAとなります。
そうすると測定した電流値は
10mA+4目盛り×0.5mA→12mA
となります。
これで電流の測定の説明は終わりです。
抵抗を測定
さて、抵抗値は抵抗計ならぬものを習ったことがないのでいまいちわからないと思いますが、使い方は簡単です。
測りたい回路の各端末間の抵抗値を読み取る。
ということになります。
ということは、電源が抜かれていていると言うことが重要です。
はじめのうちは挿入する抵抗器の抵抗値を確認する方法で使用するといいです。
慣れてくると、作成した回路の電源部分を測定してショートしていないかのチェックや
はんだ付けした箇所がちゃんと通電しているかのチェックを行います。
それではレンジを確認しておきましょう。
ここで、電流計や電圧計の場合は最大のレンジから徐々にレンジを下げる方向で計測しました。
これは、この方法で測定しないとテスターの故障の原因になってしまうためでありました。
しかし、抵抗値を測定する場合は小さいレンジからでも壊れることはありません。
測定で目盛りとして確認できる範囲を選択するということが大事になります。
ところで、前もってテスターを使用していた方は経験していると思いますが、
各レンジ毎で測定した抵抗値が変化したことってありますよね。
図では、1Kのレンジで0Ωに設定してレンジを変化させた様子です。
レンジごとに値がずれているなんて・・・
これでは、正しく測定ができませんよね。
こんな時に活躍するのが、これです。
0ΩADJです。
では、測定の流れを確認します。
始めに使用するレンジを決定します。
レンジを合わせたあと、テスターの電極を合わせます。
そして“0ΩADJ”を回して目盛りが0になるところを探ります。
これで抵抗器を測定します。
抵抗器を電極で押さえつけてもいいのですが、少し不安定になるので
ブレッドボードに挿入した抵抗器を電極で抑えるようにして測定を行います。
例えば、“×10”のレンジを使用して測定してみましょう。
抵抗値の目盛りは1つしかないのでわかりやすいですね。
今回は30の所に会っていますね。
抵抗値の場合はレンジが“×10”なので
30×10→300Ωとなります。
尚、目盛りが対数目盛りになっているので大きい抵抗値の値程誤差が大きくなります。
抵抗値の場合は大まかこの程度の値なのかという認識の方がいいと思います。
これで抵抗値の測定の説明は終わりです。
さいごに
いかがでしたか?少々駆け足で進めてしまいましたが、アナログテスタの使い方の勘所がわかっていればデジタルテスタは数値を直接表示してくれるので楽になります。
もう少し、本格的に進めていこうと思ったときに測定器の見直しをしてもいいかもしれません。ですがアナログテスタにも安い以外にも良さがあります。
個人の感想ですが、
電池が長持ちする
といった点です。
電圧、電流の測定で電池を消費しないため、万が一テスタの電池がなくなっても電圧、電流の測定ができます。
でも、個人的にはデジタルテスタの方が、わかりやすくいいかもしれません。
皆さんもいろいろと試してみてくださいね。
それではまた